「Webに力を入れているのに成果が出ない」会社に共通していること
「力は入れているんですよ。でも、成果が出ている実感がなくて」
この言葉を、何度聞いたかわかりません。業種も規模もバラバラなのに、不思議なくらい同じ表現が出てきます。ブログを更新している、SNSも動かしている、リニューアルもした——それでも何かが変わらない、という状態です。
私が中小企業のWebに本格的に関わり始めたのは2018年ごろのことです。スマートフォンはすでに当たり前になっていて、SNS運用や「コンテンツマーケティング」という言葉も広まり始めていたころ。それから8年が経ちます。ツールも選択肢も、当時とは比べものにならないほど増えました。でも、「力を入れているのに成果が出ない」という状態は、驚くくらい変わっていません。
キャリアの変遷から見えてきたこと
私のキャリアは市場調査会社から始まりました。消費者データを扱い、調査結果を分析して意思決定に活かす仕事です。その後、Web制作会社、製造業の広報・Web担当、Web支援会社と、領域を少しずつ変えながら経験を重ねてきました。
中小企業のWebに直接向き合うようになったのは、Web制作会社に在籍していたときです。そこでずっと感じていたのは、「作ること」にはエネルギーがかかるのに、「使うこと」への関心が薄いという現実です。
ホームページができ上がると、発注した側も制作した側も、どこかでプロジェクトが完結したような感覚になります。ホームページが納品されてそこで一度、関係がリセットされる。その後、サイトが成果を出しているかどうかを誰かが追い続けるという仕組みが、最初から設計されていないことがほとんどです。
これは制作会社を責めているわけではありません。制作を受注して届けるのが仕事であり、運用や改善まで面倒を見る構造になっていないのは、業界全体の話です。
ただ、そのツケを払い続けているのが中小企業なのです。
「Webに力を入れたい」は本当に実行されているか
10年ほど前から、中小企業でも「Webに力を入れなければ」という意識は確実に高まっています。経営者の口から「DX」「デジタル化」という言葉も出るようになりました。
でも実態を見ていくと、何かが噛み合っていない。
問い合わせを増やしたいと言いながら、問い合わせフォームへの導線がどこにあるのか自分でも把握していない会社があります。採用に困っていると言いながら、求職者が「ここで働くイメージ」を掴めないページを公開し続けている会社があります。Webを改善したいと言いながら、今のサイトのアクセス数がどれくらいかを聞くと「確認したことがない」という答えが返ってくることがあります。
「力を入れたい」という意識と、実際に何が起きているかの間に、大きな乖離があります。
この乖離の正体は、「目的が決まっていないまま動いている」という一点に収束します。
課題の本質は「戦略の欠如」にある
これまで関わってきた中小企業のWebを見てきて、成果が出ていない会社に共通しているのは、ひとつのことです。
「何のためにWebを使うのか」が、会社の中で言語化されていない。
「問い合わせを増やすため」という答えが返ってきても、誰からの問い合わせを増やしたいのか、今月何件あって目標は何件なのか、そのためにどのページを改善すべきなのかまでが繋がっていると、一気に話が具体的になります。でも多くの場合、そこまで繋がっていない。
リニューアルを繰り返す会社も、SNSを始めては止める会社も、SEO対策に費用をかけて効果を感じられない会社も——根っこにあるのは戦略の欠如です。「何を目的に、誰に向けて、何をするか」が決まっていないまま手段を選んでいるから、積み重ならない。
制作会社はこの問題を解決してくれません。それは制作会社の仕事ではないからです。かといって大手のコンサルティング会社に頼める規模感でもない。そのあいだに、中小企業の「本当の課題」は放置されてきました。
変化の兆しと、残っている壁
最近は、AIツールの普及もあり、Webに関わる作業コスト自体は下がってきています。ブログを書くことも、デザインを調整することも、以前より手が届きやすくなりました。
でもそれは逆に、「手を動かすこと」と「成果につながること」のギャップをより際立たせています。手段が増えれば増えるほど、何から手をつければいいかわからなくなる。行動はしているのに前に進んでいる感覚がない、という状態に陥りやすい。
結局、どのツールを使うかより先に、「何を目的に動くか」が決まっていないことが問題の中心にあります。手段がいくら増えても、そこだけは変わらない。
ツギテが向き合っていること
私がツギテとして届けたいのは、制作でも、施策の実行でもありません。
「御社にとって、Webをどう使えば成果につながるのか」を一緒に考え、整理し、継続して改善していく体制をつくることです。
課題の整理から始めて、目的を決めて、何から手をつけるかを明確にして、毎月データを見ながら少しずつ改善していく。地味に見えますが、これが積み重なったときに、Webは初めて「成果を出す仕組み」として機能します。
これが今のところの答えです。
ツギテでは、中小企業のWeb活用を一緒に考えるパートナーとして動いています。「Webに力を入れたいけど何から始めればいいかわからない」「作ったサイトが成果につながっている感覚がない」——そんなご相談も歓迎しています。まずは気軽にお問い合わせください。